にきび

間違ったスキンケアでニキビを悪化させている場合もありますので、自己処置で改善しない場合は必ず専門医を受診しましょう。
こんな時受診しましょう!

①白ニキビが目立つ
②赤ニキビがポツポツと何個かある
③触ると痛いニキビがある
④自分でケアしてもなかなか治らない

〇白ニキビ・黒ニキビの治療

1)アダパレン(ディフェリン®)
毛穴のつまりを取る作用、いままで抗生剤の塗り薬では効かなかった面皰(毛穴づまり)にも効果的です。
使用当初の2週間くらいに乾燥や赤み、かゆみが出ることがあるため保湿をしっかりしましょう。
妊娠中の方は使用できません。


2)過酸化ベンゾイル(ベピオゲル®)
毛穴のつまりを取る作用、いままで抗生剤の塗り薬では効かなかった面皰(毛穴づまり)にも効果あり。色素沈着やニキビ跡にも。
使用当初の2週間くらいに乾燥や赤み、かゆみが出ることがあるため保湿をしっかりしましょう。
3%くらいの方にかぶれの報告例があります。

3)過酸化ベンゾイル+アダパレン(エピデュオ®)
アダパレン、過酸化ベンゾイル単独治療と比べてさらにかさつきは出やすくなりますが、ニキビ跡に効果的。

〇赤ニキビの治療

1)抗生剤内服

2)抗生剤外用
耐性菌の出現に注意が必要。悪化時の使用するなどの工夫が必要。

3)漢方薬内服
十味敗毒湯、清上防風湯など

〇スキンケアの注意点

①1日2回の洗顔と汗をかいた後の洗顔を欠かさない
②布やスポンジなどを使用せず、自分の指先で優しく洗う。洗顔料はネットなどを使用してしっかりと泡立てる。
グリコール酸入りのピーリング効果のある化粧品もおすすめ。
③ゴシゴシこすらず優しく洗う。誰かの顔を洗ってあげるくらいの強さで優しく
④ぬるま湯で優しくすすぐ。特にフェイスラインのすすぎのこしに注意
⑤定期的にシャンプーで髪を洗う(髪が脂っぽくなるなら毎日シャンプーをする)
⑥なるべくにきびに触らない(つぶしたり、引っかいたりすると治るのに時間がかかり、跡が残りやすくなる)
⑦日焼けをしない(ニキビ+日焼けでニキビ跡が残りやすくなります。適切な日焼け止めの使用を)
⑧ノンコメドジェニック(にきびができにくい)の化粧品を使ってベースメイクを行う。
⑨スキンケア化粧品としては、高濃度のビタミンC配合のものは皮脂の分泌をおさえ、赤みを抑える作用もあるのでおすすめ。

〇自費診療

1)ケミカルピーリング
自宅で行うマイルドなものと、クリニックで行うものがあります。

2)ビタミンC外用

 

3)BBL治療

数種類のフィルターを使って治療することで殺菌作用、赤み対策、痕対策を行います。(くわしくはこちら

 

〇ニキビを悪化させる生活習慣
①ストレス
ストレスは脂腺の働きを活発にすることがわかっています。ニキビを気にしすぎないことも重要です。

②睡眠
にきびの原因としての睡眠不足はあまり関係がないといわれていますが、ニキビの悪化する原因の一つには睡眠不足があげられます。
質の高い睡眠はストレス緩和にもつながります。

③引っかかない
にきびの悪化の原因として、引っかいたりつぶしたりがあります。多くのニキビは出っ張りとなるため気になり、ついひっかいてしまうという人も。
無意識のうちに触ってしまうこともあるため、手で触らないようにすることが重要です。
角栓や膿疱が気になる場合は自分で圧出しようとせず、皮膚科を受診しましょう。

④食事
脂腺から分泌される皮脂の主要成分であるトリグリセリドは、糖質の解糖エネルギーを利用して生合成されるため、
糖質の摂取は皮脂の分泌を促し、ニキビに影響を及ぼすと考えられています。
高たんぱく、低GI食品を摂取することをお勧めします。(玄米、大豆、豆腐、納豆などを積極的にとる)
牛乳は普通のものより低脂肪乳がニキビの原因になることがあるので注意。
ナッツやチョコレートははっきりとした因果関係はわかっていませんが、食べて調子が悪くなるようなら控えめにしましょう。

⑤便秘の改善
便秘は腸内環境を悪化させ、肌にも影響することが知られています。食物繊維を積極的にとり、水分をこまめに補給しましょう。

⑥生理不順
生理不順はニキビの原因と考えられています。
生理前にはホルモンのバランスにより皮脂の分泌が多くなることもニキビの悪化の原因の一つです。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)という病気でニキビができることがあります。
卵巣で男性ホルモンがたくさん作られてしまうせいで、排卵しにくくなる疾患で、女性の20〜30人に1人の割合でみられます。排卵されない卵胞は卵巣にとどまるため、超音波検査でみると、たくさんの卵胞(嚢胞)を認めることから多嚢胞性卵巣と呼ばれます。症状として無月経や月経不順、にきび、多毛、肥満などが出現します。排卵しないため、不妊の原因になることもあります。
そのため、月経不順が続く場合は婦人科を受診することをお勧めします。