ゾレア®皮下注 ~重症スギ花粉症治療の新しい治療薬~
ゾレアは、抗IgE抗体オマリズマブを主成分とした注射薬です。
重症or最重症のスギ花粉症に使用されます。

抗体製剤は、生物学的製剤の一つで、疾患に関係する標的の分子だけに結合する抗体(タンパク質)を医薬品としたものです。
ゾレアは、花粉症などのアレルギー疾患に重要なはたらきをしているIgE抗体を標的の分子として作用する抗体製剤です。

ゾレア治療の対象となる重度のスギ花粉症とは?
ゾレアでのスギ花粉症治療は、すべての患者様に使用できるわけではありません。以下の条件を満たす重度のスギ花粉症が対象となります。
①12歳以上
血清中総IgE濃度 30~1500IU/ml
体重が20~150kgの範囲にある
②スギ花粉抗原に対する採血で血清特異的IgE抗体がクラス3以上
③重症or最重症の季節性アレルギー性鼻炎。
前スギ花粉シーズンも重篤な症状あり
④花粉症の既存治療を今シーズン1週間以上使用しても効果が不十分
ゾレア治療の流れ

ゾレアの副作用


ゾレア治療の薬剤費
薬剤費は投与量によって異なります。
投与量は採血結果と体重により換算し、1か月分の薬剤費は300mg月1回投与で13,000円程度となります。
個人差がございますので、投与の前にご相談となります。
薬剤費の他に再診料、採血検査代金、皮下注射代金などがかかります。
舌下免疫療法(シダキュア)
ゾレアの効果は注射しているそのシーズン限りとなります。
そのため、ゾレアの適応となった重症花粉症患者さんには、花粉シーズンの落ち着いた6月以降に
スギ舌下免疫療法(シダキュア)をお勧めします。舌下免疫療法はスギ花粉症に対する唯一の根本治療です。
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